囚人のジレンマ

囚人のジレンマはとても有名なゲーム理論 Game Theory ですね。

 

それでは先ず犯罪者AとBがいるという仮定とします。

 

それでは司法取引をします。

刑期

 

  犯罪者B
黙秘 自白
犯罪者A 黙秘 (1年、1年) (30年、0年)
自白 (0年、30年) (10年、10年) 

この上記の図を使用します。

 

左上から、両者A、B共に自分たちが犯した犯罪についてなにもしゃべらなかったとすると、A、B共に刑期は1年ずつ。

 

A或はBどちらか一方が裏切り、犯罪について自白した場合、自白したものは刑を免れ、黙秘したものは刑が重くなる。

 

最後に、右下の両者A、Bが共に自白した場合、刑期は10年ずつ。

 

これが囚人のジレンマのモデルです。さて、皆様はどれを選びますか?

 

そもそも犯罪を犯す以前が問題なのです。この両者間に於いて、絶対裏切らないという保証がないのです。私達の人間関係に於いても同様で、人間は口でどういっていたとしても、全員ではありませんがほぼ間違いなく自分の不利益になる事は嫌う。従って、この犯罪者達は自分たちに一番利益になる事を一番に望む訳です。

 

それでは、お互いが黙秘した場合が刑期も軽く最善のように思えますが、そうではない。彼らはまず頭で、相手がどう出るか考えます。この二人の中で考える深層心理というものがあります。先程お話ししたように、最善なのはお互いが黙秘。だから、AはBの事を、BはAの事を、自分たちは共犯者だ。信頼関係があるから協力してこの犯罪をする事ができた。だからあいつは喋らないと考えるのです。そうすると、一方が自白した場合、自白したものは刑を免れる。では、自分は自白しよう。そうすると、選択肢として、両者が黙秘すると言う選択は除外されます。さて、ここからです。彼らはこうも考えているのです。信頼関係があるのは前提だが仮に、自分と一緒の考えで、あいつが自白して、自分が黙っていれば、自分の刑期は長くなる。ならば、やはり保険をかける意味でも、自白すれば、最善の結果(最善0年<1年<10年<30年 最悪)、或は3番目の結果がでて、一番悪い結果は出ない。だから自白しよう。結局、必ず自白をするという訳です。

 

従って、結局二人とも自白しお互い刑期10年ずつになるという理論です。

 

理論上のお話ですから、これが必ずではありませんが、お互いの心理を考えるとこういう状態に落ち着くという意味では納得できる理論なのではないでしょうか。