現代人の血行は非常に悪い
冬には温かい飲み物や食べ物で体を温めようとしますが、夏になると反対。暑いからどんどん冷たいものを
飲んで、どんどん冷たい食べ物を食べます。そして、飲食物だけではなく、少しでも涼しい環境を整えて快適な生活を取り入れようとします。これは悪いことではありませんが、私たちは体を冷やしすぎているから悪いのです。
ある方がこの様なことを言っています。「いまは冷蔵庫が普及して冷たいものを飲む様になった。だから体を芯から冷やして、不調を唱える者が多くいる。」
確かに、冷蔵庫が普及する前はどれだけ冷たい飲み物が飲みたくてもそれほど簡単には冷たい飲み物が手に入りませんでした。ぬるーい飲み物を飲むというのは気持ちのいいものではありませんが、慣れてしまうと意外とそれほど苦にならないものです。ダイエットと同じで慣れるまではかなりきついですねどね。
私も水を常温で飲んでいた頃は暑い夏の日でもそれほど体調が悪いと感じることがありませんでしたが、一度冷たい水を飲んでしまうと常温の水に後戻りができない。冷たい水を飲んでいるうちに少しずつ不調を感じることがあります。ぬるい水は美味しくないなと思いながらも辛抱しながら飲んでいくと体が元気になっていくことがあります。そういうことを実感すると確かに私たちは体を冷やしすぎているのかもしれないと思うわけです。
またある時、テレビで若い女性を対象に腸内の体温を測るということをしていました。少し太り気味の人と痩せている人でした。数名の腸の温度を測ったところ、テレビに出演されていた方達も見た目ではやはり痩せている女性の方が健康なのではないかと想像されていましたが、結果は太り気味の人の方が健康的ということでした。この理由の一つは、腸内の温度が高いということで代謝が良いということでした。そして、その結果お腹周りの脂肪も痩せている女性に比べて少なかったのです。全てに人に当てはまるわけではありませんが、腸内の温度を高く保つことは健康な体を保つのには欠かせないということです。
血行不良は万病の元
日本人の平均体温が36度程度だとするとアメリカ人の平均体温は37度くらい。日本人で37度と言ったらもう病気の領域一歩前と言ってもいいでしょう。平均体温が上がるとそれだけ代謝も良くなりますから、同じ食事をしてもアメリカ人の方が太りにくいわけです。これは欧米食を考えてみてもわかることです。
日本食は基本的には一汁三菜を基本として主に魚がメインでした。逆に欧米の食事は動物性たんぱく質が多く、肉や乳製品をたくさん摂ります。必然的にカロリーも多くなります。これを日本人の私たちが同じ様に食べてしまうと簡単に太ってしまいます。最近アメリカでは日本食はダイエットに良いと言われていますが、これは当然です。彼らの代謝は私たちよりも良いわけですから、私たちが食べる様な日本食を食べれば、何もしなくても痩せていきます。摂取カロリーが抑えられているからです。
しかし、欧米食の良い点もたくさんあります。これは体を温めてくれるということ。焼肉を食べた後とかなんとなく体が温かいと思ったことはありませんか?肉というのは私たちの体を温めてくれる食材なので実際は健康にも良いのです。(もちろん食べる量が多すぎればどの様な食材でも健康に悪いです。)
日本でもかなり話題になっている糖尿病ですが、この病気は進行すると末梢神経障害等が起こると言われています。簡単にいうと血の巡りが悪くなる血行不良が原因です。体をどんどん温めて、血の巡りをよくしてあげればこのリスクを回避できるかもしれません。代謝を上げることで血糖値の改善ができる可能性も否定はできません。だからこそ糖尿病の患者さんたちにはウォーキングがオススメなわけです。医師たちも毎日最低30分は歩いてくださいと指導したりする様ですが、この目的は摂取したカロリーを消費させることだけではなく、体を温めることもできるからです。体を温めれば、血の巡りが良くなるので末梢神経障害にも有効である可能性があります。
最近注目されている腸内フローラを整えることでダイエットができるというのもこの体を温めることと関係があるでしょう。腸が冷たくなっていればどれだけ腸内環境を整えようとしてもうまくいきませんが、腸を温めてあげれば腸内環境に必要な菌がしっかりと繁殖してくれます。ヨーグルトを作るときも少し温めて菌を繁殖させますが、それと同じです。
温めるということは外からでもできますが、私たちの血液は基本的には温かいです。この血液をしっかりと体の隅々まで循環させてあげれば体を温めることができます。体が冷えてしまうと風邪をひいたりするわけですから、如何に血行を良好に保つことが大事かということです。
暑いけれど汗をかいて食べよう
確かに暑い中、汗をダラダラ垂らしながら食事をすることは結構大変なのですが、それでも健康のためには大事なことです。先ほど血行をよくすることで体を温めることができるといいましたが、もう一つ代謝をアップさせてくれるものがあります。
唐辛子です。もう誰でも知っていると言われればその通りですが、日本人はあまり唐辛子を用いた食事をしていません。どれだけ唐辛子がいいと言われても唐辛子を毎日食べている人は本当に少ないでしょう。それも鷹の爪を香りづけに少々と言う感じ。
中華料理を想像してみてください。ものすごい量の唐辛子が使われています。それを平気な顔をして食べるわけです。激辛料理を食べなさいと言っているわけではなく、それくらい日本人は唐辛子を摂取している様でしていないと言うことです。
鍋料理でもそうです。中国の火鍋は本当に辛いですし、食べているときは汗が止まらない。しかし、食べた後になぜかとても爽やかな気分になれます。スポーツをしてストレスを発散した後の様な感じです。日本でも今は火鍋が食べられるお店もありますから、少しでも多くのカプサイシンを体に取り入れることによって代謝をアップさせる様に日頃から心がけましょう。そして夏バテをしない夏にしましょう。