東京の隠れ家的イタリアンREALTA
REALTAは神保町駅がから徒歩1分程度でついてしまうとても立地の良い場所にあります。店内はそれほど広くなく、テーブル7つほど。こじんまりとした店内は何と無く家庭的でありながら駅周辺のレストランで照明を暗くしているせいか、少し大人の雰囲気が味わえます。
店内から唯一の窓を通して外の景色を覗くと何と無くカリフォルニア州のマウンテンビュー市にあるカストロ通りの図書館前の風景を思い出させてくれます。
略式のカジュアルイタリアン形式なのでそれほど服装等も気にすることなく、気軽に立ち寄れる点も嬉しいです。
カジュアルな雰囲気だけど本格的なイタリアンが味わえる
席に着くと、ドリンクメニューが渡される。そして、自家製の白のサングリアを。クローブやシナモンのスパイスがしっかり効いていてアップルタイザーを冷やした飲み物の様。少し甘すぎる感じもします。
この日の前菜はフォアグラのテリーヌとツブ貝と青魚のカルパッチョ。フォアグラのテリーヌは美味しいけれどそれほど感激のある一品ではなく、カルパッチョに関しては、少し匂いが気になりました。その時に、このサングリアを一口含むとこの匂いが消えます。恐らく匂いが気になりやすい青魚とアンチョビを合わせたことで匂いが強調されてしまった様です。
その後、パンが2種類提供されました。このパンテスが、びっくりするほど美味しいです。このパンに関してはお代わりさせて欲しいと思ったほどでした。パンをオリーブオイルにつけて食べるとまた最高。
次に、サーモンのパイ包み焼き。このパイ生地も見事で、お皿と料理のコーディネートも抜群です。最初の前菜2種を食して、若干心配でしたが、パンが提供されて以降本領発揮されてきた様です。どれを食べても美味しい。
メインディッシュの前に少し辛めのボロネーゼスパゲティー。湯で加減もしっかりとアルデンテで抜群。この茹で加減のパスタを提供できるレストランは素晴らしい。しかも結構ボリュームもあるので、最初はちょっと物足りないかもと不安でしたが、この一皿を食べた後はもうかなり満腹。
ここからが仕上げのメインディッシュ。本日は鴨肉のロースト。このこんがりパリパリに焼かれた皮とジューシーさがしっかり残っている肉が非常に美味しい。若干悲しいのはソースがサーモンのパイ生地包みと同じというところ。やはりここまでしっかりとした品を提供できるのだから、ソースにもこだわって欲しかったです。
デザートはブラウニーとソルベ。非常に甘酸っぱい木苺のソルベとチョコレートの相性は抜群。私は今回メッセージプレートを要望させていただきましたが、お店でこの様な要望が叶えられるかの確認ができていませんでしたので、少し不安はありました。実際に、「もしできれば、メッセージを。」という風にコメント欄に書いて、レストランの予約をさせていただいたので、できなくても仕方がなかったのです。
これは一番嬉しかったです。しっかりと要望通りのメッセージをデザートプレートに書いてくれて、しかもクレームブリュレをプラスで一個つけてくれたのです。こういう何気ないことですが、少しでもお客様のリクエストに応えてくれるというのは本当に嬉しいです。
ちょっと残念な部分も
これはこのフルコースの料金を考えても仕方がないと思います。全部で一人3000円。かなりリーズナブルなディナーコースです。何が残念かというと、サービスがあまりしっかりしていないということです。実際に女性の店員さんが料理を運んできてくれたのですが、何という料理なのか声が小さすぎて聞こえないことがほとんど。しかも笑顔がなく無愛想なのでちょっと雰囲気がネガティブになりそうに。男性の店員さんは結構気さくなのですが、全てに目が行き届いているわけではないため、飲み物の追加オーダーなどはこちらから言わない限り特に聞かれることはありません。最後の最後にお飲物はよろしいですかと一言聞かれましたが、もう特にいらないかなという感じになってしまいました。
この接客サービスがもう少ししっかりしていれば、もう何もいうことがないというくらいのレストランであることは間違いありません。しかし、こんな料金でしっかりとしたコースが東京で食べられるのですから、普段使いにはアリなレストランでしょう。